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サーティーワンの第二四半期決算、利益率が大幅に低下した理由とは?

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海外のサーティーワンby courtesy of Allen

 

サーティーワンの第二四半期決算(2013年1月~6月)が発表されました。要約すると、次のようになります。

 

【B-Rサーティーワン・アイスクリーム株式会社第二四半期決算の要約】

[1]増収減益

[2]客数増・客単価減

[3]既存店売上高増・客数増・客単価減

決算説明資料より(PDF)

 

既存店売上が振るわない飲食チェーンが多いなか、既存店は健闘していると言えます。しかし、気になるのが減益の部分。その中身をじっくりみると、利益率が大幅に低下していることがわかります。サーティーワンは、今年儲からなくなったのです。

 

【サーティーワンの利益率の変化】

[営業利益率]6.7%→4.5%(2.2ポイント減、6.2%)

[経常利益率]7.1%→5.0%(2.1ポイント減、6.3%)

※2012年12月期第二四半期→2013年12月期第二四半期

※カッコ内の%は計画値

 

計画値が前年数値を下回るのは、今年40周年にあたりキャンペーンを多数行ったからでしょう。しかし、計画値以上に利益率は低下しています。この要因は、各カテゴリーの売上を見れば、簡単に推測できます。

 

【各カテゴリーの売上変化】

[アイスクリーム]前年比増、計画比増

[スペシャルティデザート]前年比増、計画比減

 

売上の半分以上を占めるアイスクリームの売上は大幅に伸びた一方で、スペシャルティデザート(パフェやケーキなど)の売上は計画ほど伸びませんでした。単価・利益率とも低いアイスクリームの売上構成比が高まったので、利益率が大きく低下したのです。そして、客単価の下落も、アイスクリームの売上増で説明が付きます。

 

では、なぜ思ったほどスペシャルティデザートが売れなかったのか。そして、想定以上にアイスクリームが売れたのか。その要因は、次のようになるのではないでしょうか。

 

【スペシャルティデザート・アイスクリームの販売要因の推測】

[1]消費者の低価格志向が依然高いから→アイスクリーム増

[2]コンビニ・デパ地下等との競争激化→スペシャルティデザートの計画比減

 

40周年キャンペーンでアイスクリームの割引を行い、集客には成功したようです。しかし、アイスクリームの割引商品ばかりが売れ、パフェなどのスペシャルティデザートは思ったほど売れなかったのでしょう。さらに、キャンペーンによりリピーターの購入点数増を期待したものの、そうならず、キャンペーンで割引した分だけ客単価は減ったのではないでしょうか。

 

思えば、4/25にハーゲンダッツ店舗が日本から撤退しました。このことは、サーティーワンにとってプラスに働くはず。恐らく、アイスクリーム販売の増加の一部は、ハーゲンダッツユーザーによるものと考えられます。ただし、パフェの売上までには繋がらなかった。コンビニとの競争激化も、低価格志向の強まりが後押ししています。

 

サーティーワンが儲からなくなったことは、消費者の低価格志向がそれほど強いということの表れかもしれません。

 

☆今日のまとめ☆

サーティーワンの利益率が大きく低下したのは、収益性の高いスペシャルティデザートが思ったほど売れなかった一方で、収益性・単価とも低いアイスクリームが思った以上に売れたからだろう。

単価の低いアイスクリームの販売比率が増えたということは、それだけ消費者の低価格志向が依然強いということの表れだろうか。

 

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☆  今日のこぼれ話☆

サーティーワンは、不二家と外資との合弁のようです。

知らなかった。


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